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ダイエット中の朝食、食べるべき?抜くべき?エビデンスをもとに徹底解説!

「朝食は食べたほうがいいの?それとも抜いたほうがダイエットに効果的?」
ダイエット中に一度は考えたことがある疑問ではないでしょうか。

世の中には「朝食を抜くと痩せる」「朝食はしっかり食べるべき」など、さまざまな意見が飛び交っています。しかし、実際のところ、どちらが正しいのでしょうか?
今回は、ダイエットと朝食の関係をエビデンス(科学的根拠)に基づき、詳しく解説します。

朝食を抜くと、身体にどんな影響があるの?

朝食を抜くことで、1日の食事量が減り、痩せると考える人が多いと思いますが、実はそう簡単な話ではありません。2020年に発表された、複数の研究結果をまとめた報告(メタアナリシス)の結果によると、朝食を抜いても大して痩せないだけでなく、体脂肪率など体組成にも影響を与えないようです。この研究の対象となったのは、平均8.6週間の間、朝食を抜きの介入をした7件のランダム化比較試験ですが、実際に減った体重は平均してわずか540gに過ぎませんでした。一方で、朝食抜きの生活によってLDLコレステロールが増大し、心血管疾患リスクを増大させる可能性があることが明らかになりました。朝食を抜いたことで得られるダイエットのメリットよりも、健康を害するデメリットの方が大きいかもしれません[1]。

朝食を食べることによるメリット

一方で、朝食を食べることには多くのメリットがあります。その代表的なものに、朝食を食べた方が、1日の栄養バランスが整いやすくなるというものがあります。これまでの研究において、朝食を食べることで間食の回数が減り、併せて間食から摂るエネルギーが減ることが明らかにされています [2]。一般にお菓子には、エネルギーのもととなる脂質や炭水化物が多く含まれており、ミネラルやビタミンなどの栄養素はほとんど含まれていない傾向があるようです[3]。実際に日本人の食生活を調べた研究では、間食は3食の食事(朝食・昼食・夕食)に比べて、栄養バランスが偏りがちなことが報告されています[4]。間食の内容にもよりますが、間食回数が多いほど1日の全体としての食事の質も下がる傾向もあるようです[5]。

ダイエット中の朝食、どう選ぶ?

ダイエット中に食べる朝食は、いつも以上に内容にも気を配ることが大切です。食べるものによっては、かえって逆効果になることもあるため、以下のポイントを意識してみましょう。

(1)たんぱく質をしっかり摂る

たんぱく質が多く含まれる食品を取り入れると、満腹感が長続きし、筋肉量の維持にも役立ちます。卵、豆類、乳製品、肉、魚などのたんぱく源を意識して選ぶようにしましょう[1,6,7]。

(2) 食物繊維を意識する

食物繊維には、血糖値の急上昇を防ぎ、腸内環境を整える働きがあります。野菜や果物、全粒穀物を意識をして取り入れてみましょう[8]。
もちろん食べ過ぎてカロリーオーバーになってしまってはよくありませんので、朝食においても腹八分目を意識しましょう。また、時間がない朝には、プロテインを活用するのもひとつの手です。「私の完全美容食」には、大豆由来の良質なたんぱく質や、食物繊維が含まれています。

結論:朝食はダイエットの味方になる

結論として、朝食を食べることはダイエットや健康維持においてプラスに働く可能性が高いといえます。朝食を抜くことで短期的にわずかに体重を減らす可能性があっとしても、間食の増加による栄養バランスの乱れにつながるリスクもあります。大切なのは、単に「食べる・食べない」ではなく、「何を食べるか」にこだわること。たんぱく質や食物繊維を意識したバランスの良い朝食を取り入れることで、健康的にダイエットを進めることができるでしょう。ダイエットを成功させるためにも、朝食を賢く取り入れて、無理なく理想の体型を目指してみてください!

【参考文献】
(全て2025年2月28日参照)
[1]Bonnet JP, Cardel MI, Cellini J, Hu FB, Guasch-Ferré M. Breakfast Skipping, Body Composition, and Cardiometabolic Risk: A Systematic Review and Meta-Analysis of Randomized Trials. Obesity (Silver Spring). 2020 Jun;28(6):1098-1109.

[2]Kant AK, Graubard BI. Within-person comparison of eating behaviors, time of eating, and dietary intake on days with and without breakfast: NHANES 2005-2010. Am J Clin Nutr 2015;102: 661-70.

[3]厚生労働省, e-ヘルスネット, お菓子や間食の取り入れ方

[4]Murakami K, Shinozaki N, Livingstone MBE, et al. Characterisation of breakfast, lunch, dinner and snacks in the Japanese context: an exploratory cross-sectional analysis. Public Health Nutr 2020 Nov 10:1-13. doi: 10.1017/S1368980020004310. Epub ahead of print.

[5]Murakami K, Shinozaki N, Livingstone MBE, et al. Meal and snack frequency in relation to diet quality in Japanese adults: a cross-sectional study using different definitions of meals and snacks. Br J Nutr 2020;124:1219-28.

[6]Gwin JA, Leidy HJ. A Review of the Evidence Surrounding the Effects of Breakfast Consumption on Mechanisms of Weight Management. Adv Nutr. 2018 Nov
1;9(6):717-725.

[7] 厚生労働省, e-ヘルスネット, たんぱく質

[8] 厚生労働省, e-ヘルスネット, 食物繊維の必要性と健康

プロフィール

fujihashi
【プロフィール】管理栄養士 藤橋ひとみ
株式会社フードアンドヘルスラボ 代表取締役。東京大学大学院医学系研究科修了(医学博士)。すべての人が毎日の食事で 心と体のトラブルを予防・改善できる社会づくりに貢献すべく、コラム執筆、コンサルティング、レシピ開発、メディア出演など幅広く活動中。
HP:https://is-food-health-labo.com/