女性は男性よりも栄養不足に気をつける必要があることをご存知でしょうか。
知らぬうちに、あまり自覚症状がない“隠れ栄養失調”になっていることも…。
体に必要な栄養素が不足した状態が続いてしまうと、貧血をはじめさまざまな不調が現れ生活に支障を来たす恐れがあります。そのため、日々の食生活に意識を向けることが重要です。
今回の記事では、女性が特に不足しやすい栄養素とその対策を管理栄養士が解説します。

女性が不足しがちな栄養素とは？

女性はどのような栄養素が不足しやすいのでしょうか。
厚生労働省の「国民健康・栄養調査（令和元年）」の報告によると、20歳以上の女性は特に鉄やカルシウムが不足していると考えられています[1,2]。

ここからは、これらの栄養素の特徴と不足することによるリスクを解説していきます。

■鉄

鉄は体に必要なミネラルの一種で、レバーやほうれん草などに多く含まれています。
鉄は血中に存在するヘモグロビンの構成成分として、酸素を全身に運ぶはたらきをします。
不足すると貧血を招き、疲労感や頭痛などの症状が現れます。
特に月経のある女性の場合、普段は鉄が不足していなくても、月経によって鉄を失いやすいため注意が必要です[2,3]。

■カルシウム

カルシウムは体内に必要な必須ミネラルの一種で、魚や乳製品などに多く含まれています。
また、骨や歯を作るのに欠かせない栄養素です。
カルシウムが不足すると骨がもろくなり骨折しやすくなる「骨粗鬆症」のリスクが高まる他、高血圧や動脈硬化などの生活習慣病のリスクを高める可能性があります[2,3]。

そもそも、食べる量が足りているかも意識を向けて

特に若い女性は強いやせ願望から、本来はやせる必要がないのにも関わらず極端に食事制限をしているケースがあります。
食べる量が少ないと、全体的に栄養不足となるリスクが高まるため、注意が必要です。
そのため、やせ過ぎている人は食事量を増やしつつ、必要な栄養素を十分に補給する必要があるでしょう[4]。

栄養不足とならないための食事のコツ

■やせている場合は食事量を増やす

やせ過ぎている人は摂取エネルギー量が足りてない可能性が高いため、食事量を増やすことを意識しましょう。
やせているかどうかを判断するには、肥満度を示すBMIを確認します。
BMIは[体重(kg)]÷[身長(m)の2乗]で求められ、18.5未満がやせ、18以上25未満が普通、25以上が肥満に該当します。
自分はどのくらいの肥満度なのかBMIを計算して、必要であれば食事量を調節しましょう[4,5]。

■不足しがちな栄養素を補いつつ、栄養バランスの良い食事を意識する

特定の食品ばかり食べるといったように偏った食生活は栄養不足となりやすいため、栄養バランスの良い食事を摂ることを心掛けましょう[4]。

また、特に女性が不足しやすい鉄やカルシウムを多く含む食品を取り入れることも重要です。
鉄はレバーやほうれん草などに多く含まれています。
これらの食品に加えて、鉄の吸収を高めるビタミンCを多く含む野菜などを一緒に摂取できると良いでしょう。
カルシウムは魚や乳製品に多く含まれています。
さらにカルシウムの吸収をサポートするビタミンDやビタミンKも併せて補給しましょう。
ビタミンDを多く含む品はきのこ、ビタミンKを多く含む食品は野菜などが挙げられます[2,3]。

さらに「私の完全美容食」などの健康食品を利用するのもおすすめです。
「私の完全美容食」にはたんぱく質の他、鉄やカルシウムなど女性が不足しがちな栄養素も含まれています。
普段食べている間食を私の完全美容食に置き換えたり、食事にプラスしたりして上手に取り入れてみると良いでしょう。

不足しがちな栄養素を補い健やかな日々を過ごそう

女性は美容目的でのダイエットへの意識が強かったり、月経により鉄を失いやすかったりすることから、栄養不足になりやすいと考えられます。
そのため、日頃からさまざまな食品を取り入れ栄養バランスの良い食事を心掛けることが大切です。
どうしても栄養バランスの良い食事をするのが難しい場合は、私の完全美容食を取り入れるなどして無理なく栄養素を摂取していきましょう。

【参考文献】
（すべて2023年11月24日閲覧）
［1］厚生労働省, 令和元年国民健康・栄養調査報告｜第 1 部 栄養素等摂取状況調査の結果, P72-73

［2］厚生労働省, 日本人の食事摂取基準（2020年版）

［3］文部科学省, 日本食品標準成分表（八訂）増補2023年

［4］厚生労働省, e-ヘルスネット, 若い女性の「やせ」や無理なダイエットが引き起こす栄養問題

［5］厚生労働省, e-ヘルスネット, BMI