便秘は美容の大敵!キレイを目指すなら腸活をはじめてみませんか?
“腸活”をしたことはありますか?腸活ブームが長く続く中、とある食品が腸に良いとメディアで紹介されるとスーパーで姿を消すことがよくあるほど、巷で腸への関心が高まっているのを感じます。特に女性が悩まされがちな便秘などの腸トラブルは、腸活を意識したライフスタイルを送ることで改善につながることも。便秘は美容の大敵ですので、放っておかずに早めの対策が必要です。
この記事では腸活初心者の方向けに、何から始めればよいかなど、腸からキレイを作るコツを解説していきます。
毎日出ていても実は便秘かも?
「そもそも“便秘”って何日出ないことをいうのだろう?」と、疑問に思ったことはありませんか?『慢性便秘症診療ガイドライン』で定められている便秘の定義は“本来体外の排泄すべき糞便を十分量かつ快適に排泄できない状態”とされています。
簡単に言うと、排便をする時に不快感がないかがポイントであり、“何日出ていないと便秘の状態である” という明確な日数は示されていません。毎日排便できていても、硬くて排泄しにくい、量が少ないなどのお悩みがあれば、便秘にあてはまりますし、2~3日に1回の排便ペースでも不快感がなくすっきりしていれば問題はないと考えられます。便秘の原因は食生活だけでなく、運動不足、ストレスなど様々な要因が考えられます。では、便秘の状態を放置してしまうと、どのような悪影響が起こりうるのでしょうか? [1]
便秘の放置は美容に悪影響?
辛い便秘を放置しておくと腹痛、お腹の張りだけでなく身体に様々な悪影響が出ることが考えられます。便秘が続くと腸内環境が悪化し、老廃物が溜まり、代謝にも影響しかねません。ダイエットをしている方にとって便秘は大敵といえます。ダイエットをスムーズに進めるためには腸内環境をより良い状態に整え、便秘を予防することが必要となってきます。では次に、腸活5つの基本ポイントをみていきましょう。 [2]
腸活5つの基本ポイント
“腸活“の基本のポイントは食事や生活習慣の改善です。以下に5つのポイントを挙げましたので、ご自身の普段の生活を振り返りながらチェックしてくださいね。
1. 規則正しく食べる
食生活の改善と聞くと、腸に良いものを食べることを連想される方も多いと思いますが、その前に“どのように食べるか” が腸活をする上で大事なポイントです。食事の時間が不規則になっていませんか?また朝食を抜いたりしていませんか?
便秘の方は特に朝食が重要なタイミングとなります。朝食を食べることで、胃や腸を刺激し、排便を促してくれます。もし朝にお腹が空かず、朝食を食べられないという方は、前夜の食事内容、食事時間も見直す必要があります。[3]
2. 水分をこまめにとる
便が硬くならないよう、排出をスムーズに行うために水分は不可欠です。お水をこまめにとることを意識していきましょう。また、コーヒーや紅茶などのカフェインを含む飲み物は利尿作用があり、体内の水分を排泄してしまうので、水分補給としては適していません。カフェインを含む飲料を飲む場合は純粋なお水もセットで飲むようにしましょう。[3,4]
3. 睡眠を十分にとる
自律神経を整えることも大事なポイントです。十分な睡眠をとることは自律神経を整え、排便を規則的に行うことにつながります。[3]
4. 適度な運動習慣を
激しい運動は必要ありませんが、適度に動くことは腸を刺激してくれるので、軽い散歩など、日常生活に取り入れていきたいですね。[3]
5. ストレスケア
ストレスがかかると自律神経のバランスが崩れることもあります。忙しい中でもリラックスや気分転換できることも意識していきましょう。[3]
腸活するなら食物繊維を賢く取り入れよう
“腸活”において食事で意識したいことの中で、特に重要な鍵を握るのが“食物繊維”です。腸内細菌のエサとなり腸内環境を整えるはたらきがあるだけでなく、便のカサを増やし、排便を促すはたらきがあります。加えて、腸活へのメリットの他にも、余分な脂質・糖・ナトリウムなどを吸着して体外に排出するはたらきがあり、キレイを目指すなら積極的にとらなきゃ損!な栄養素です。成人女性(18〜64歳)の1日の食物繊維の目標量は18g以上ですが、平均的に不足しているため、積極的にとることが必要です。令和元年「国民健康・栄養調査」によると、日本人女性の食物繊維の平均摂取量は特に若い世代で不足しており、20~29歳で14.6g、30~39歳で15.9gと報告されています。[5,7,8]
これなら簡単!食物繊維を効率よくとるコツ
食物繊維=野菜をたくさんとることをイメージされる方が多いですが、実は簡単に食物繊維量をアップできるコツがあります。
1.ごはんやパンの種類を変更する
まず試していただきたいのが、主食を変更することです。玄米ごはんや麦ごはん、全粒小麦・ライ麦入りのパンを取り入れるだけで、手軽に食物繊維量のアップにつながります。[6]
2.調理不要のものを常備しておく
忙しいと調理することがつい面倒になりますよね。そんな時は調理不要で食物繊維も豊富な冷凍枝豆、もずく、納豆などを常備しておくのがおすすめです。[6]
3.プロテインを飲むなら、食物繊維もとれるソイプロテインを選ぶ!
プロテインにはいくつか種類があり、牛乳を原料としたホエイプロテインが一般的です。プロテインはたんぱく質補給のイメージが強いですが、大豆が原料のソイプロテインには食物繊維も豊富に含まれています。腹持ちもよくダイエット中の間食に取り入れるのもおすすめです。[9]
ストイックな腸活は続かない。楽しく続けよう!
“腸活”は即効性のあるものではありません。コツコツ続けていく中で良い変化が出てくるものです。ストレスのかかることは長続きしませんし、ストレス自体が腸活の大敵でもあります。楽しく続けられるものを日々の生活の中で取り入れてみましょう。
【参考文献】
[1]日本消化器学会関連研究会,慢性便秘の診断・治療研究会編.慢性便秘症診療ガイドライン2017,P3,南江堂
プロフィール
15年悩み続けた辛い便秘をたった3ヶ月で卒業できたオリジナルの食事法、10分以内で作れる「スルっと快便!ガチ速!腸改革メシ」で、便秘でお悩みの方をサポートする「腸改革講座」主宰。管理栄養士の資格取得後、委託給食会社、介護施設での栄養管理に携わり、現在はフリーランスとして、レシピ開発、コラム執筆など幅広く活動中。