【LDLコレステロールを下げたい人へ】管理栄養士が教える食事の3つの工夫
「年齢とともにLDLコレステロールが気になってきた」「LDLコレステロール値がなかなか下がらない」こんな悩みを持つ方も多いのではないでしょうか。悪玉コレステロールとも呼ばれる”LDLコレステロール”は、血液中に増え過ぎると体に悪影響を及ぼします。
この記事では、LDLコレステロールが悪影響を及ぼす理由、高くなる原因と改善策について管理栄養士が詳しく解説します。
LDLコレステロールが高いと何がマズイ?

健康診断の結果、きちんとチェックしていますか?まずは自分のLDLコレステロール値を把握してみましょう。
LDLコレステロールは、140mg/dL以上になると”高LDLコレステロール血症”と診断されます。血液中にLDLコレステロールが増えすぎると、血管の壁に蓄積し動脈硬化を進行させてしまいます。動脈硬化を放置すると、血管が詰まりやすくなり、心筋梗塞や脳梗塞を発症するリスクが高まります。厚生労働省の調査によると、日本人の死因は心筋梗塞などの心疾患が、がんに次いで多いことが分かっています[1,2,3]。
コレステロールはすべてが悪なの?

コレステロールとひとことで言っても、”食事性コレステロール”と、”血液中のコレステロール”があります。コレステロールは私たちの体に存在する脂質のひとつです。そのうちの2〜3割が食事性コレステロールとして食事から摂取され、残りの7〜8割が肝臓などで血液中のコレステロールとして合成されます。
生活習慣病の原因として取り上げられているのは、”血液中のコレステロール”であり、大きく”LDLコレステロール”と”HDLコレステロール”に分けられます。LDLコレステロールは肝臓のコレステロールを全身に運び、HDLコレステロールは血管壁に溜まっているコレステロールを肝臓に戻す役割を持っています。
それぞれの役割の特徴からLDLコレステロールは体に溜め込むため”悪玉コレステロール”と呼ばれ、HDLコレステロールはコレステロールを回収するため”善玉コレステロール”と呼ばれるようになりました。
コレステロールは悪者というイメージをもたれがちですが、実際には、細胞膜の成分になるほか、ホルモンや胆汁酸の原料になるなど、私たちの体にとって欠かせない存在です[4]。
LDLコレステロールを減らすために食事でできる3つのポイント
必要以上に増えたLDLコレステロールを減らすために、毎日の食事でできる3つのポイントを解説します。
1、飽和脂肪酸の摂取を控える

飽和脂肪酸の摂りすぎは、LDLコレステロールを高める原因のひとつです。飽和脂肪酸は、バターや生クリームなどの乳製品、肉やラードなどの動物性脂肪、パーム油が使用されているインスタントラーメンなどに多く含まれています[2,5]。
2、食物繊維の多い食品を増やす
食物繊維はLDLコレステロールを低下させることが研究によって示されており、生活習慣病の重症化予防においては、成人で1日25g以上摂ることが理想的と考えられています。
食物繊維は植物性食品に多く含まれるため、玄米や豆、野菜、海藻、きのこを毎日の食事で意識的に増やしてみましょう。サラダなどで生野菜を食べるのも良いですが、炒めたり蒸したりして”かさ”を減らすと、食べやすくなるためおすすめです[2,6]。
3、食事性コレステロールに注意する

食べ物に含まれる食事性コレステロールも、LDLコレステロールを増加させる原因のひとつです。厚生労働省が策定する『日本人の食事摂取基準(2025年版)』では、食事性コレステロールについての研究結果が一致しておらず、心筋梗塞や脳梗塞などの循環器予防のための明確な上限量は設けられていません。だからといって過剰摂取は健康リスクとなる可能性があるため、食べ過ぎには十分注意しましょう[2]。
n-6系脂肪酸と食物繊維を兼ね備えた”大豆”がおすすめ!

飽和脂肪酸をn-6系脂肪酸に置き換えることで、LDLコレステロールが低下するという報告があります。実は、大豆や大豆製品は、同量の肉に比べて飽和脂肪酸が少ないうえに、肉にはない食物繊維も含まれています。
「なかなか大豆や大豆製品を食べる機会が少ない」「自炊をする時間がない」そんな方にも、簡単に大豆を取り入れることができるのが、”私の完全美容食”です。忙しい朝に取り入れたり、甘いものが食べたくなったときにおやつ代わりとして取り入れるのにもよいでしょう[1,7]。
毎日の食事でこれからの健康を構築しよう!
LDLコレステロールは体に必要な成分ですが、増えすぎると心筋梗塞や脳梗塞など命に関わるような疾患のリスクが高まります。健康診断などで異常を指摘された場合は、医師の指示に従い、食生活を見直しながら健康な体づくりを目指しましょう。体に良いからといって特定の食品に偏らず、さまざまな食材を取り入れ、バランスよく食べることも大切です[1]。
【参考文献】
(全て2025年4月28日参照)
[1]日本動脈硬化学会, 動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版[3]厚生労働省, 令和5年(2023)人口動態統計(確定数)の概況
[6]厚生労働省, e-ヘルスネット, 食物繊維の必要性と健康
[7] 文部科学省, 日本食品標準成分(八訂)増補2023年
プロフィール
【プロフィール】歯科管理栄養士×健康・食品ライター 石川 桃子
歯科医院で専属管理栄養士として勤めており、歯の不調をはじめとするさまざまな症状に対し、一人ひとりのライフスタイルに合わせた食事・栄養指導を行っている。加えて、食べる入り口となる≪お口の健康=身体の健康≫を伝えたい、毎日の食事で健康になるための正しい知識を発信したいという想いから、健康・食品ライターとしても活動を続けている。
HP:https://momoko-dentalnutrition.com/
Twitter:https://twitter.com/mmk_rd


